Surely alive

今日は我孫子のちょっと先まで行ってた
母方のおじいちゃんが入院している病院

おじいちゃんはがんがかなり進んでいる
入院は1～2ヵ月前くらいからしている
母さんは病院が遠くても
週に3～4回は付き添いに行ってあげてる
わたしは今まで仕事の日も休みの日も
忙しくしていたので
今日になってやっと
お見舞いに行くことができた

おじいちゃんは爪にがんができてて
それが右脇のリンパに転移してる
ということが年始あたりにわかったそうだ
爪にがんだなんて初めて聞いた

1月に家族で家に遊びにいった
四人揃って行くのは十数年ぶりだったし
わたしがおじいちゃんに会ったのも
いつぶりか思い出せないほど
おじいちゃんはわたしと最後に会ったのは
こんなちっちゃい時だったね
なんて笑っていた
その時はまだおいしくごはんを食べて
お喋りしたりパソコンをいじったりできた
何ら普通の生活をしていて健康に見えた

でも、その時点でお医者さんからは
あと数ヶ月という話だったらしい

半年経って今日、会いに行ったら
おじいちゃんはおしゃべりも
食事もできなくなってた
そのことは前から
母さんに聞かされてたから
特に驚かなかった

目を開けたり閉じたり
大きな声で話すと僅かに頷いた
わたしが視界に入ると
ちゃんとわたしと認識しているようだった
なんとなくわたしを見て
嬉しそうにしていたし
「よく来たね」と言いたそうな顔だった

リンパからさらに脳に転移して
脳の右側に出血があるらしい
そのせいで認知障害が出てる
って母さんは言ってたんだけど
おじいちゃんの目は確実に
知人に会った時の表情だった
だからすごく安心した

大きく呼吸をしているのが
胸の辺りを見るとわかるし
呼吸する音も聞こえる
おじいちゃんしっかり生きてた

母さんは何かに気付いたみたいで
驚いて「あれ？」って言った
左半身が麻痺してるはずなのに
左手が動いてたんだ
わたしはさっきから気づいてたけど
そんなに驚くこととは知らなかった
母さんは本当にびっくりしてて
わたしはそのすごく奇跡的な瞬間を
目の当たりにできたのがすごく嬉しかった
おじいちゃんやっぱりしっかり生きてる

帰る時間になって
目を覚ましてくれたから
ちゃんと目を合わせて挨拶できた
わたしの顔忘れちゃダメだよ
あんまり会いに行けないけど
最後に「お大事に」とだけ言った
「また来るね」とは言えなかった

今日会いに行ってよかった
病室に入る前は気が重かった
どんな辛そうな姿を見るんだろうと
でも会ったら安心した
そこはすごくゆったりした
時間が流れていて
安心して眠れる感じがした

おじいちゃん、お大事に。